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健康に関する、この情報ってホント? これって常識なの?

日進月歩の医療の最新情報やウラ話、新常識、テレビでおなじみの健康番組のネタ話などを解かりやすく解説。

だまされない賢い患者・消費者になるために必要不可欠な知ってて損なし情報の数々。
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椎間板ヘルニア今、昔
聞き耳を立てる
 普通の人は、
「あなたは椎間板ヘルニアです」
と言われれば、非常に動揺し、「ついにやってしまったか」などと落ち込むに違いない。
 しかし、この椎間板ヘルニア、語弊を恐れずに言うと それ程大した障害ではないのである。
 ただし、大したことがないから痛くないかと言うとそうではなく、感じる痛みの度合いほど重症ではないという方が適当かもしれない。

 椎間板は背骨の骨と骨の間に挟まれるようにして存在する軟部組織で、主にコラーゲン線維でできた輪状の線維のなかに水分をたっぷり含んだ髄核というゲル状の物質でできている。
 例えるなら、
お菓子のバウムクーヘンの真ん中の穴にゼリーが入っているような状態である。

 ヘルニアとはそもそも「飛び出る」ということを意味し、足の付け根の鼠径管から陰嚢や下腹部に腸管がとび出る、いわゆる「脱腸」を鼠径ヘルニアというのはそのためであり、ほかに臍ヘルニア(でべそ)などがある。

 椎間板ヘルニアは先ほどの例に例えると、バウムクーヘンの穴の内側に亀裂が入って、ゼリーが移動し、バウムクーヘンから飛び出た状態、もしくはそれによってバウムクーヘンの形が変わってしまった状態である。

脱出型ヘルニア 膨隆型ヘルニア

 症状は、激しい腰痛と臀部から下肢にわたる痛みで、体に傾きが出ることが多い。
 15年程前までは、症状が強く、脊髄造影X線写真で大きなヘルニアが確認されると手術の適応となったが、90年代になって、MRIなどの高度画像診断の普及に伴い、その考え方に大きな変化が起こった。
 大きなヘルニアがあるのに腰痛の既往歴のないものや、保存療法で痛みが消失したにもかかわらず、ヘルニアは大きいままで存在しているなどの例が多く見つかり、ヘルニアの塊が神経を刺激して痛みを出すという理論が崩れてきたのである。

 それに加えて、ヘルニアが時を経ると消失するというおまけ(・・・)まで付いてきた。

 ごくごく簡単に説明すると白血球の1種であるマクロファージがヘルニアを異物と思い、食べてしまうのである。

 この消失はヘルニアが椎間板外に完全に脱出したときほど起こりやすく、早い例では2週間で消失したものもあるらしいが、脱出でなくても時間はかかるが多くは完全消失もしくは縮小するという。

 現在では足の麻痺や膀胱直腸障害(排便や排尿のコントロールが出来なくなる)が起こっている緊急の場合以外は3ヶ月は保存療法で状態を観察し、経過が思わしくないときにのみ手術を考慮するということになっている。

 というわけで、医師にすれば簡単にヘルニアの名前を出すのだが、それを聞いた患者は「すわ一大事、手術か!」と青ざめるのである。
 そのわりに出されたのは湿布一袋で「この重大事に・・・(-_-;)」
となり不安でいっぱいになるのである。

 最近の研究で無症状でも多くの人がなっているいることがわかっている椎間板ヘルニアを必要以上に恐れる事はないのである。手術の適応はわずか1割ほどなのだから。

 不安は脳の痛みを感じる部分の感受性を高める。痛みが強くとも、こんなときもあるさと開き直ることが肝心だ。


参考・引用:肩こり・腰痛撃退虎の巻−肩こり・腰痛指南書−   椎間板損傷
熊本大学学術リポジトリ
椎間板ヘルニアの自然消退機序に関する実験的研究


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